当社の創業者である祖父は、戦後の何もないところから建具を製作しはじめました。
事業を継いだ父は、品質へこだわる姿勢はそのままに業務内容を変更し、事業を拡大させました。
時代の変化と共に、日常に在るものも変化します。
今何が必要かを考えるにあたり、私が大切にしている事柄が二つあります。
一つめは「木をもっと身近に感じてほしい」。
木材を扱っていると切っても切り離せないのが、木を取り巻く環境問題です。
国産材を使用した商品開発を通じ、それらの解消に少しでも取り組んでいきたいと考えています。
しかしそういった難しい事柄より前に、まず木製品の持つ魅力をもっとたくさんの人に感じていただきたいと思います。
日本に生まれ育った私たちは、木製品が持っている飾らない美しさや温もりを知っています。
その感覚を蘇らせるような広く愛される商品を作っていく所存です。
二つめは「何があればワクワクするか」。
作り手の意識は出来上がったものに現れます。
それは品質面だけでなく、こちらが楽しんで作ったものは、その想いも受け取る側に伝わると感じるのです。
面白いと思うものを、私たちの手で形にしてゆきたいと考えています。
これらの二つの想いを軸に、想像力と創造力を共に磨き上げ、手にした人があたたかい気持ちになるようなものづくりを進めて参ります。
有限会社丹後木工所
社長 田畑 淳次